
色の三属性(色相・明度・彩度を理解すると色がわかる!)
皆さんはこの24色の内、いくつの色を言葉で説明できますか?

▼いろいろな色

呼び方がわからない色は、「一番薄い青」とか、「一番薄い青からもう少し明るい青」とか、個人の感覚的な言い方になります。
色はそもそも見る人によって見え方が異なる”あいまい”なものなので、自分が見ている色を相手に伝えるためにはちょっとした工夫が必要です。
あいまいな色をできるだけ相手にわかりやすくす絶えるために色彩学が発展し、色の三属性も生まれています。
色彩学では色を3つの物差しで測っています。色相・明度・彩度の3つを色の三属性と言います。それぞれ記号又は数値で表示できるようになっています。
このうち、色相はわかりやすくて、赤、橙、黄などの違いになります。
しかし明度と彩度は少し難しく感じられると思います。この2つの違いについて、このページでゆっくり見ていってください。

▼色相のグループ分け

光の「スペクトル」といって、見たことがある方も多いと思いますが、虹のように赤→橙→黄→緑→青→紫の色の違いが「色相」です。
<光のスペクトル>

▼光のスペクトル


▼低明度、中明度、高明度のグループ分け

より白に近い色は「明るい色」、より黒に近い色は「暗い色」で、この違いを明度と呼んでいます。
例えば、赤の場合、明度が高くなる(=白に近くなる)とピンク色になり、明度が低くなる(=黒に近くなる)とマルーンなどの暗い赤(黒に近い赤)になります。

▼低彩度、中彩度、高彩度のグループ分け

彩度は色の鮮やかさのことで、彩度が低いということは鮮やかでないということになります。
無彩色という言葉があります。白、グレイ、黒のことですが、彩りがない色、つまり彩度が0(ゼロ)の色です。
彩度が低い=白やグレーや黒に近い色です。彩度がとても低くて明るければ白に近く、彩度がとても低くて暗ければ黒に近くなります。
彩度が高い色は、いわゆる「鮮やかな色」になります。
色彩学ではよくビビッド(vivid)カラーといいます。
発色がよい赤や青や黄色で、日本語ではよく「真っ赤」「真っ青」などといいますよね。
彩度がとても高くて明度がとても高い赤色は存在しないかもしれません。「かもしれない」というのは、実際人が知覚することが難しいためです。一般的に彩度が高くなると高明度や低明度の色相は少なくなります。(詳しくはPCCSなどをご確認ください。)

▼PCCSの色相環


▼PCCSのトーン概念図

色相・明度・彩度の基準を持っていると、色の組合せが行いやすくなります。色を学ぶ上で最も基本的な区分となりますので、ぜひ覚えてくださいね。
カラーオン Mitsuru
カラーコーディネーター自転車店勤務時代にウェブデザイン・チラシデザインの制作、オリジナルデザイン自転車(TVドラマでも使用)の企画を担当したことから色彩の世界へ。 「色彩が社会を元気にする!」をモットーに、多くの人が色・コーディネート・デザインを楽しめるようにコンテンツをご提供しています。