
色の三属性(色相・明度・彩度を理解すると色がわかる!)

皆さんは、この24色の内いくつの色を言葉で説明できますか?
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赤、青、黄色、緑、ピンク、オレンジ、グレー、黄緑、薄い水色・・・。同じような色でも、色味が少し違えば呼び方が変わりますよね。
呼び方がわからない色は、「一番薄い青」とか、「一番濃い緑」とか、感覚的な言い方になります。
色は”あいまい”なので(照明やディスプレイの違い、ヒトの眼の知覚感度の違いなど)、自分が見ている色を相手に伝えるためにはちょっとした工夫が必要です。
あいまいな色をできるだけ相手にわかりやすくす絶えるために色彩学が発展しました。
色彩学では色を3つの物差しで測っています。これを色の三属性と言って、色相・明度・彩度の3つになります。それぞれ記号又は数値で表示できるようになっています。
このうち、色相については多くの方がどういったものか想像できると思います。
しかし明度と彩度は少し難しいですよね。その違いについて、このページでゆっくり見ていってください。

色には赤、青、緑などの”色み”の違いがあります。
光の「スペクトル」といって、見たことがある方も多いと思いますが、虹のように赤→橙→黄→緑→青→紫の順番にみえる色の違いが「色相」です。
<光のスペクトル>

※数値は光の波長(単位=ナノメートル)です。各色の波長の範囲は標準的なものです。
色相・明度・彩度と合わせて色全体で見ると、人はおおよそ750万色を見分けることができるという報告もありますよ。

次は明度です。それぞれの色み(色相)には、白に近い色や黒に近い色があります。
より白に近い色は明るい色、より黒に近い色は暗い色で、この違いを明度で表します。
例えば、赤の場合、明度が高くなる(=白に近くなる)とピンク色になり、明度が低くなる(=黒に近くなる)とマルーンなどの黒い赤になります。

色を表すものさしの最後は「彩度」です。
彩度は色の鮮やかさのことで、彩度が低いと色みを感じにくくなります。
無彩色という言葉があります。白、グレイ、黒のことですが、彩りがない色、つまり彩度が0(ゼロ)の色です。
彩度が低い=白やグレーや黒に近い色です。彩度が低くて明るければ白に近く、彩度が低くて暗ければ黒に近くなります。
彩度が高い色は、いわゆる「鮮やかな色」ですね。
色彩学ではよくビビッド(vivid)カラーといいます。
発色がよい赤や青や黄色で、日本語ではよく「真っ赤」「真っ青」などといいますよね。
そのどの場面でも、色と色の組合せ(配色)が行われるとき、色相・明度・彩度の区分が役に立ちます。色を色相・明度・彩度に分けて、一つ一つ並べたものを表色系と言いますが、世界にある多くの表色系で色相・明度・彩度が基準として使われています。


色相・明度・彩度の基準を持っていると、色の組合せが行いやすくなります。色を学ぶ上で最も基本的な区分となりますので、ぜひ覚えてくださいね。
カラーオン Mitsuru
カラーコーディネーター自転車店勤務時代にウェブデザイン・チラシデザインの制作、オリジナルデザイン自転車(TVドラマでも使用)の企画を担当したことから色彩の世界へ。 「色彩が社会を元気にする!」をモットーに、多くの人が色・コーディネート・デザインを楽しめるようにコンテンツをご提供しています。